所有土地総面積は100ha。
半分は草地と施設地 残り半分は林地です。他に雪中放牧用林地100haを借りています。
馬は現在大小合わせて どさんこ77頭。年間20頭余りを生産しています。
半分は乗馬として、残りは育成馬として販売しています。
従業員は2021年現在、私1人。 乗馬調教・草刈り・薪切り・牧柵管理は今は外注しています。
群れ動物としての馬の習性を活かし、馬の行動はボス馬に任せています。
5月から10月は、放牧地に昼夜放牧。
この間8月から10月は放牧草が不足するので、屑人参をあげています。
11月12月は林地で雪中笹を食べています。
1月から4月は厩舎内でラップした牧草をあげます。
他に廃棄用の飼料を受け入れ年中わずか与えています。
ボロ(糞)は5月に一度掻き出します。
分娩は舎飼期は分娩房に収容しますが、放牧期は野外で分娩します。
草地の維持管理も馬任せで無肥料。イタドリだけ馬が食べないので年2回刈っています。
馬は群れ動物なので、厳しい社会規範の元に行動しています。
蹴るのは規律違反に対する懲罰行為で、馬社会では当然のこととされています。
馬は人間も群れの一員と思っているので、違反には容赦しません。これを知るまでは私も蹴られて何度か大怪我をしました。
馬は父親と母親は蹴らないようです。父親の威厳と母親の愛情には絶対従うのです。
私は馬の母親になる事に決め、徹底して優しく接し、父親の威厳も混えて管理しています。
生まれた直後はしつけますが、後は群れの中で教育され人を蹴る馬は居なくなりました。
また、猛獣のような資質の馬を淘汰したことも蹴らない馬群になった要因と思っています。
当牧には3つの大きな目標があります。
どさんこの優れた資質を維持しながら 乗馬だけでなく愛玩動物としても質を高める
優れた乗馬資質とはすなわち、どさんこの強健性・体形・歩様。これに加え愛玩動物としての気質を高める育種改良を進めたい。
どさんこの習性を最大限に活かした低コスト飼育法を開発・改良すること
北海道には500万haの笹地がありますが、これを鹿しか利用していないのはもったいない。
どさんこでもっと生産性の高い利用方法を開発実証したい。
馬には人の心を癒し幸せにする能力がある
この幸せを1人占めすることなく 多くの人に解放する
どさんこ牧はホーストレッキング、弓馬競技など馬文化のセンター役を担っていきたいのです。
昔 東北の人達が南部馬を伴い蝦夷地に渡り、夏だけ沿岸で漁をして、冬には馬を放置して帰る事が繰り返されていました。
馬は厳しい厳寒の中を生き抜き、自然淘汰の中で 寒さに強い丈夫な馬になりました。
これが一般に「どさんこ(道産子)」と称される「北海道和種」です。
明治初期には道南を中心に約9,000頭 明治末期には約90,000万頭と全国の馬の半分を占めて 北海道開拓に大活躍しました。
現在約1,000頭まで減りましたが、最も効率の良い乗馬として ホーストレッキング、障害者乗馬、流鏑馬、愛玩用にと根強い人気があります。